「雪舟」は何をした人?したことを簡単に解説
雪舟は1420年、現在の岡山県総社市にあたる備中国で生まれ、幼少期から絵の才能を示しました。
9歳のとき、京都の相国寺に入寺し、そこで画業の基礎を築きました。
相国寺での修行は、ただ禅を学ぶだけではなく、将軍家お抱え絵師の天章周文に師事し、その指導のもとで画才を磨きました。
雪舟はさらに修行を積みますが、当時流行の繊細な画風に馴染めず、34歳で山口に移ります。
山口では大内氏の保護のもと、絵画に専念します。
中国との交流が盛んだった山口で、中国の高僧が書いた「雪舟」という字に触れ、自らを「拙宗」から「雪舟」に改めました。
48歳で中国に渡り、約3年間の滞在中には中国の名勝を訪れ、当時の中国画に触れ、その画風に触れることで自身の芸術観を深めました。
帰国後は、日本の水墨画を革新し、独自のスタイルを確立し、その技術は後の画家たちに大きな影響を与え、雪舟は日本水墨画の頂点といわれるるようになりました。
雪舟の代表作としては、「慧可断臂図」や「秋冬山水図」があり、これらは国宝に指定されています。
雪舟は60歳を過ぎてからも創作意欲が衰えることなく、晩年まで筆を取り、絵画を描き続けました。
雪舟は諸説ありますが、1506年ごろに、86歳で亡くなります。
「雪舟」の年表(生涯)
年代 | 出来事の概要 | 詳細な説明 |
---|---|---|
1420年 | 誕生 | 雪舟、本名は等楊、備中赤浜(現在の岡山県総社市)に生まれる。 |
1429年頃 | 相国寺に入る | 9歳ごろに京都の相国寺に入り、後に将軍家お抱え絵師の天章周文に師事。 |
1454年 | 山口に移る | 大内氏の保護のもと、絵画に専念する。 |
1467年 | 明へ渡航 | 47歳で水墨画の本場、明(現在の中国)へ渡航し、画法を学ぶ。 |
1469年 | 帰国 | 49歳で日本に帰国後、大内氏の庇護を受け、多くの作品を残す。 |
1486年 | 「山水長巻」を描く | 67歳で「山水長巻」を描き、これが後に国宝に指定される。 |
1490年 | 「自画像」を描く | 「自画像」を描き、弟子の等観に与える。 |
1495年 | 「破墨山水図」を描く | 「破墨山水図」を描き、後に国宝に指定される。 |
1506年(諸説あり) | 死去 | 正確な死没年は不明だが、86歳で亡くなる。1502年に亡くなったともいわれる。 |
「雪舟」はどんな人物?わかりやすい解説とクイズ問題
雪舟は、室町時代中期に活動した禅僧であり水墨画家です。
備中赤浜(現在の岡山県総社市)出身で、1420年頃に生まれ、1506年ごろに亡くなったとされます。
幼少期に地元の宝福寺に預けられた雪舟は、絵を描くことに夢中になり、その才能を見込まれて10歳ごろに京都の相国寺に送られました。
ここで将軍家に仕えていた絵師の、天章周文に師事し、絵画だけでなく禅の教えも学びました。
雪舟の画業は、特に水墨画で顕著で、50歳を前にして、雪舟は画技をさらに深めるため、明(現在の中国)へ渡り、そこで四明天童山第一座という称号を受けました。
明での経験は、雪舟の画風に大きな影響を与え、宋や元の時代の画家たちの作品を模写し、独自の表現を追求しました。
明から帰国後は、自然の風景こそ最大の師として日本各地を旅しながら作品を創出しました。
雪舟の代表作には、「秋冬山水図」、「慧可断臂図」などがあり、これらの作品は、墨の濃淡を巧みに使い、自然の美しさを表現しています。
また、雪舟は絵画だけでなく、庭園設計においてもその才能を発揮しました。
雪舟の作る庭は自然を模倣し、石と植物を使って風景を表現することで知られています。
山口市にある常栄寺庭園などがその例です。
雪舟はどんな人物クイズ問題
【4択クイズ問題】
Q
雪舟が中国に渡って学んだ後、どのような称号を受けましたか?
- A. 大明国師
- B. 四明天童山第一座
- C. 唐山大画師
- D. 京師画長
【穴埋めクイズ問題】
雪舟は室町時代中期に活躍した日本の画家で、備中赤浜出身です。1420年頃に生まれ、1506年頃に亡くなりました。雪舟は幼少期に宝福寺に預けられ、10歳ごろに京都の相国寺で( ① )に師事しました。絵画と禅の教えを学び、特に( ② )で知られています。50歳を前に明へ渡り、帰国後は日本各地を旅しながら( ③ )を多く描きました。雪舟の代表作には「秋冬山水図」、「慧可断臂図」などがあります。また、庭園設計でも活躍し、有名なものとして常栄寺庭園などが挙げられます。
( )のことばを答えてみよう!
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- 「雪舟」の年表(生涯)
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